
iDeCoの実際の運用例としてワシの確定拠出年金の経験を話そうと思っておる。
前回話した通り、ワシは2007年から個人型=現在のiDeCoに加入し、10年強毎月2万3000円を拠出(年金の用語で入金すること)し、それ以前の会社型で拠出した分を含め合計550万円を積み立てた。
このiDeCoは非常に良い年金制度だ。
まず、iDeCoの専用のサイトがあり、その時点での拠出金合計、組み入れ投信ごとの運用残高、合計の運用残高、年率パフォーマンスなど必要な数字が毎月、手に入ることだ。
お任せ運用にはない臨場感があり、実際、ファンドマネージャーが見ている画面に近い状態で運用できる。
さらにこのサイトでは、投信の内容(対象有価証券、フィー、過去のパフォーマンスなど)を比較できるし、投信の入れ替えもサイトで簡単にできる。
次に税金関係だが、これもiDeCoはとても有利だ。
毎年拠出した掛け金が所得控除になる・・・具体的には年末が近づくと「小規模企業共済掛金控除」が送られて来るので、確定申告すれば23000×12か月=27万6000円を所得から差し引くことができ、年末調整をするサラリーマンなら払った税金が還付される。
さらに退職時は、一時金として受け取る場合は退職控除が使えるし、年金で受け取る場合は公的年金控除が使える。
しかし、ワシは一時金で全額受け取ったが、実は税金面ではいまだに納得がいっていない。
普通、税金は運用収益に対してかかるが、iDeCoの場合、積み立てた金額も含めて課税されたことじゃ。
ワシの例でいえば、550万円は自分で払った拠出金で、リターンは330万円で普通ならこれに対して課税されるはずだ・・・キャピタルゲイン課税なら約20%で66万円の税金となる。
ところが退職金課税では他の退職金もあったため、このiDeCo分については80万円程度課税された。
確かに全額の880万円からすれば10%弱の課税だが、キャピタルゲイン20%課税より多く税金を払ったことになる・・・ん????となんか騙された気分になった。
普通に880万円の退職金(10年)とすると、退職金控除は年40万円、さらに二分の一課税になるので、(880-40×10)×1/2×20%(税率)=48万円となる。
キャピタルゲイン課税(66万円)より低くなるが、他の退職金がある人は意外と不利になるので要注意だ。
ついでにもう一つ文句を言いたい。
それは投信のスイッチングに時間がかかることだ。
特に外国株投信や外債投信を入れ替える時は、まず、売却に時差を含めて6-7日からかり、現金での入金を確認してから別の投信を買うのでさらに4-5日かかる。
一回のスイッチングで合計2週間近くもかかるので、売りたい投信は売りたい価格よりかなり下値で売却し、買いたい投資は買いたい価格よりかなり上値で買わされることになったことも多くあった。
今時、投信のスイッチングで2週間もかかるなんて・・・ありえないだろ!!!・・・と言いたい。
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